福井県 若狭大島から出船の釣り船 海生丸

海生丸
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船長からのお願い

船長からのお願い

 

2009. 7.22
ネイビーブルー号 10周年記念として6年ぶりにホームページ リニューアルしました。これも偏に皆様のあたたかいお力添えの賜物だと思っています。
水産高校を卒業後、小さい頃から夢見た“誰よりも速く大きく格好よく”といったスーパー遊漁船が欲しくて、漁師兼遊漁の親父の跡を継ぎました。高3の冬に最初の自分の船を親父に建造してもらい進水式の時の“感動”は25年たった今も忘れません。


最初の船は、地元造船でしたがブルー号は、はるばる九州は佐賀の造船所で建造! 始めて飛行機に乗って見に行った時は、飛行機にも船にも感動しました。向こうには、上には上がいて同型クラスの船に、700馬力クラスのエンジンの2基掛けは当たり前、中には3基掛け、強烈なのは4基掛け(3000馬力?)のサーフェース船までいました。瀬渡し船はスピードが命ということでスピード勝負するようですね。


船にも色んな船がありますが、我々のプラスチック製の船は最大で75トンクラスまで造れるそうで、それ以上になると強度の関係で鉄船になると聞きます。何処の港へ行っても船ばかり見て、大きい船も小さい船も、豪華船もそうでない船も一船一船それぞれに皆、個性があり“魅力”もあります。


いつも安全に気を配ってますが、何といっても現場は海の上! 降りる事はもちろん出来ませんし、救急車も来てくれません!
一度乗った船ですから乗組員全員、知ってる人も知らない人も助け合って欲しいと思います。なんせ船長、甲板長、機関長、通信長に漁労長、時にはコック長も努めちゃわなければならないので…(笑)


バックモニターでも見てますが360度方向を四六時中監視出来ません。皆さんの御協力無しには楽しく釣りが出来ないのです! いつもいつもお願いばかりしてどうもすいませんm(_ _)m
これからもずーっと安全第一に努めてまいりたいと思っています。でも時には、ついつい無茶して帰港してから反省することもあります。そんな時は遠慮せずに叱ってくださいね…(笑)!
これからもずーっと宜しくお願い致します!


 

乗合では必ずクジ引きをして座席を決めますが、本船では来られた順番でクジを引いてもらいます。そして1番から順番に左舷オモテからトモへ向かって座って頂きます。最後のクジの人は右舷オモテになります。「何故1番くじなのに前なの」と、よく聞かれますが1番から好きな所に入ると、最後のほうのくじの仲間同士がバラバラに座る確率が高くなってしまうのです。

 

他船で左舷オモテから入ると、トモを同じグループで占めてしまうので、どうしてもトモに行きたい人が多いから違うグループ(個人)の人達に入ってもらいたいので、左舷トモから入るという船もあります。確かにいいと思うのですが、これもひとつ欠点があります。

 

ほとんどの人は仲間同士が横一列で釣りをしたいわけです。これでいくと一番オモテで別れてしまう確率が高くなります。もしカップルだったら、その日の釣行が楽しくなくなってしまうかもしれません。従って本船では1番くじから左舷オモテと決めていますので了解の程よろしくおねがいします。

 

座席が決まったら、慌てず急がず気を付けて道具を積んで下さい。その前に履いてる靴(長靴)なのですが、たまにスパイクブーツを履いてこられるお客さんいます。磯釣りではないので絶対止めてください。FRPのデッキはスパイクは余計すべります。そしてデッキがキズまみれになって、スベリ止めのイボイボが取れてしまいます。船釣りでは普通のゴム長靴が一番いいです。

 

それでは乗船ですが、積み込む際によく海に物を落とす人がいますので慎重に!  積み込んだら直ぐに竿受けを付けましょう。無い人は船のを使って下さい(無料)。その日の人数で竿受けの位置が違うのでこちらの指示する所につけてください。それから竿の準備ですが、釣り場へ到着するまで竿は立てた状態にしといてください。夜は無灯火の旗など見えないので、ぶつかって竿が折れると大変です。

 

仕掛けは慌てて準備しておくと航行中、風や波でくしゃくしゃになって、1回も使うことなくまた新しい仕掛けに交換しなければならない時もあります。ポイント到着してからも感度探しやイカの時はパラシュートを入れる時など準備する時間は十分あります。  竿は立てた状態なのですが、道糸を竿先からのばしたまんまにしておく人が多いです。場所へつくと道糸が船の上のあちこちに引っ掛かってとれないという事がよくあります。道糸は竿受けに付いてる糸を止めるゴムに挟んでください。

 

それから船が走りだしたら、釣り座の上は歩かないように! 横波をうけた時、船が大きく横揺れする事があります。大変危険なのです。海へ投げ飛ばされたら大変です。それが夜だったら、居場所がわかりません。船が走っている時はキャビンに入るか、外に居る人は釣り座にしっかり座っていてください。どうしてもトイレなど用事があれば、デッキの上を歩いて移動してください。

 

海、船、釣りはすごく楽しいものですが、危険も伴います。遊びに来てて怪我をしたり、財布を落としたりするほど、ばかばかしいものはないです。怪我をしたからといって、陸のように救急車は来てくれません。港へ戻るのに30分、遠い場所なら1時間30分〜2時間というポイントもあります。船の上では船長の指示に従ってください。

 

いよいよ釣り開始です。仕掛けは必ずオモリから順番に針(仕掛け)、マキエカゴ、そして道糸がピンと張って真っ直ぐになったらリールをフリーにして下ろして下さい。その時、リールから出ていく道糸をもってる人がいます。そうじゃなくてリールのスプール(糸を巻いてる所)を親指で軽〜く押さえながら下ろすように。オモリが底へ着くとりールの回転が止まります。そしたら直ぐにリールを5、6回(約2m)巻いて、オモリが海底に着かないように。

 

ひとつ言い忘れてました。仕掛け入れる時、オモリからと言いましたがオモリは絶対に投げ入れないように。投げるとせっかく付けたエサが取れたり、仕掛けがもつれたり、服など引っ掛けたり、一番怖いのは指にグサッと針が刺さってしまう事があります。「船長助けてぇ〜」と、いうとオマツリかこのパターンが多いですね。ペンチでブチッと抜かないと針はカエシがある為、抜けません。すごく痛そうで、こっちも力が入らず一発で抜けず失敗する事もあります。今まで針が中で折れたりした事はないけど、大物用の針が刺さってどうする事もできず、病院へ行かれた方も… ほんと怖いです。

 

楽しいはずの釣りが、痛ぁ〜い釣りになってしまいます。オモリは投げずに、ゆっくりと針と針の間を滑らさずに、しっかり持って針を1本ずつ1本ずつ下ろして下さい。  すごく嫌な話ばかりでしたね。今度は楽しい話をと思ってはいるのですが・・・。 アタリがでても合わさないように。マダイ、青物など口の堅いものは別ですが。アジ、イカ、メダイなんかも口が弱いので向こう合わせでいいです。大物がきたら、誰でもいいからタモを持ってきてぇ〜と言ってください。

 

それからタモに入ったら糸(仕掛け)は緩めて。そうしないといったん入った魚が飛び出てしまいます。 途中で休憩する時(トイレ、食事、船酔いなど)は、仕掛けは上げておきましょう。手返しのしていない仕掛けはオマツリの原因になります。

 

「オマ釣りも一種の釣りやぁー」とか、「乗合にオマツリは付き物やぁ〜、仕方ない」と、言ってくれたお客さんもいました。でもオマツリはいやですね。私の手が回らない時は協力して解いてください。よく一人の人が一生懸命なおしているのに、もう片方の人はじっと竿を持ったまま、しかも竿先を直している人に向けて見ているだけの人がいます。  俺が引っ掛けられたと思っている人がいます。、まあ、そういう時も確かにあります。でもオマツリは相手がいるからするわけで、当然のことで2人でしたら2人で直さないと直りません。

 

3人でしたら3人で、4人でしたら4人で。船の反対同士(右舷と左舷)でしたら、巻きあげるリールのカウンターの数字が残り少ない人に上げてもらい、もう一人は糸を緩めてあげてから、相手のところへ行ってください。胴付きの場合、オモリまで上げてしまわずに、ねじれた状態でもつれてる事が多いので、上から順番に仕掛けを引っ張り合ってわけていくという解きかたが直りやすいです。

 

オマツリ直しは私の仕事ですが、やればやるほど上手くなります。やってみてください、そして助けてください。いざ釣りに夢中になっていると、足元や手元がエサでベトベトに汚れてきます。滑ったりして大変危ないので、定期的にバケツで流してやってください。たくさん講釈を述べましたが、以上のことを参考に1匹でもおおく釣ってください。

 

帰るときも行く時と同様、なおさら皆疲れてます。波のあった時はとくに足腰にきてますのでしっかり座っていてください。港に着きオモテとトモのロープを取るまでは下船しないように。船が岸壁から離れているのに飛び降りる人います。海に落ちた人もいます。

 

乗合船では何もかもが競争です。乗る時、釣る時、降りる時。特に降りる時なんか運動会の障害物競走を見ている感じの時あります。疲れたから早く帰りたいという気持ちはわかります。でも最後に怪我したら、いくら大漁でも一瞬にして、いやな日になってしまいますから。

 

それから、お帰りのお車の運転、ほんと気を付けてください。寝不足での疲れ怖いです。 センターライン上のイボイボありますね。あれを踏んだブ〜〜〜ンという音で、ハッと目が覚めたとか聞きました。特に深夜便の帰り眠たいはずです。いつも、どうか事故のないようにと願ってます。

 

                         海生丸船長より